【ポケモン竜王戦2020 予選】眼鏡ムゲンダイナ+命の珠ランドロス
コンセプト
・火力のある伝説のポケモンを多く動かす
・命の珠ランドロスのダイマックスからの数的有利を活かす
使用ポケモン
ムゲンダイナ@拘り眼鏡
実数値 217-x-116-195-116-200
技 ダイマックス砲/ヘドロウェーブ/火炎放射/シャドーボール
霊獣ランドロス@命の珠
実数値 165-197-110-x-100-157
技 地震/空を飛ぶ/岩雪崩/剣の舞
アシレーヌ@突撃チョッキ
実数値 187-94-95-146-184-58
技 熱湯/ムーンフォース/クイックターン/アクアジェット
メタモン@拘りスカーフ
実数値 155-x-x-x-x-x
技 へんしん
テッカグヤ@食べ残し
実数値 193-x-124-130-130-124
技 火炎放射/宿り木の種/身代わり/守る
悪ウーラオス@拘り鉢巻(気合の襷)
実数値 175-200-120-x-80-149
技 暗黒強打/インファイト/不意打ち/雷パンチ
構築経緯
はじめに、私が考察した伝説枠の序列について述べる。
Rank Aに主要な伝説が団子になっており、突出して採用したい伝説がいない環境だと考えた。
Rank Bはその伝説専用の構築を組む必要があり、相手の伝説枠のメタに割く一般枠ポケモンを多く採用する必要がある。
Rank Aの中でもザシアンが強力だと感じたが、ザシアンミラーや相手の構築にメタモンがいた場合への構築やプレイを詰め切れずいたので持っていく事を断念。
(実際はザシアンとムゲンダイナが上位を占めていた。その他伝説はぼちぼちいる。)
しかし、ザシアンを使用している時に対面操作から伝説を安全に着地させ、火力の高い伝説の行動回数を増やすことが勝ちに直結する事に気付いた。
別のアプローチから同じような事を一緒に竜王戦について考察をしていたAdamsさんが以下のような構築の組み方を確立していらっしゃったので参考にする事にした。
1.禁止伝説を決める
2. 不利対面に後投げ出来る対面操作ポケモンを2匹程用意する
3. 禁止伝説と攻めの相性補完が良いポケモンを入れる
4. ここまでで突破できない並びや、実現したい戦術に即したポケモンを2匹程入れる
本人曰く、Adamsメソッドというらしい。
1. 禁止伝説を決める。
2.不利対面に後投げ出来る対面操作ポケモンを2匹程用意する
3. 禁止伝説と攻めの相性補完が良いポケモンを入れる
4.ここまでで突破できない並びや、実現したい戦術に即したポケモンを2匹程入れる
以上の通りに構築を組んだ。
2.にて、2匹程用意するとあるが、のちに4.の項目で要件を満たすポケモンから対面操作が出来るポケモンを採用しようと考えていたので1体のみ。(実際はそんなことはなかった。)
Adamsメソッドに則して構築を組んだはずが、私は2つ目の項目からすでに外れて構築を組んでいた。
一緒に考察をしていたAdamsさんはちゃんとそれ通りに構築を組んでいらっしゃった。
【ポケモン竜王戦予選使用構築】ムゲンメタモン - ガラクタ構築製造所
個別解説
ムゲンダイナ
ムゲンダイナ@拘り眼鏡
実数値 217-x-116-195-116-200
技 ダイマックス砲/ヘドロウェーブ/火炎放射/シャドーボール
調整意図
メタモンにコピーされた際のダイマックス砲 瀕死率22.1%
不利が少ない点、ダイマックス権を一般枠に充てることができる点、ザシアン同様相手のダイマックスにも有利である点の3点から選択。
型については撃ち合い性能の高さを活かし拘り眼鏡で採用。コスモパワー+自己再生+黒いヘドロのような詰ませ性能の高いムゲンダイナが多い環境であったが、そのような型はコンセプトである「火力のある伝説を多く動かす事」と合っていなかった為、不採用。
技構成に関してはダイマックス砲・火炎放射までは確定。
ヘドロウェーブとヘドロ爆弾は、ウオノラゴンに対しての乱数が変わるのでヘドロウェーブ。(サブロムはこのことに気付かずヘドロ爆弾で使用)
シャドーボールは日食ネクロズマ+カプ・レヒレのような構築に一貫して打てる技として採用。
霊獣ランドロス
霊獣ランドロス@命の珠
実数値 165-197-110-x-100-157
技 地震/空を飛ぶ/岩雪崩/剣の舞
竜王戦最強格の1匹。
地面と電気の一貫を切ることができ、伝説枠がDM権を使用できないことから心置きなくDM権をこのポケモンに切ることができる為採用。
ムゲンダイナが鋼で止まりやすく、崩しの手段が無いため、積み技+DM権を消費して崩しにいける命の珠+剣の舞型を採用。
DM権を使用することで日食ネクロズマを倒せる可能性があり、ダイジェット後であればザシアンを倒す事が出来る事の評価がとても高い。
一般枠の中でも汎用性を落とさず伝説枠に有利に立ち回る事が出来る数少ないポケモンだと感じた。
アシレーヌ
アシレーヌ@突撃チョッキ
実数値 187-94-95-146-184-58
技 熱湯/ムーンフォース/クイックターン/アクアジェット
調整意図
同族意識の最遅
ムゲンダイナの不利な黒バドレックスやイベルタルに有利な点を評価してHDチョッキアシレーヌを採用。
対面操作から後続を安着させることが出来る点や、S同族のラグラージを意識して最遅。
ここまで特殊を重く見るとイベルタルや黒バドレックスなどに後出しから展開が出来る。
カプ・レヒレにはクイックターンが無く、ラグラージはイベルタルに後出しが出来ない為、アシレーヌが唯一要件を満たすポケモンだった。
また、カプ・レヒレやラグラージには無いアクアジェットという先制技のおかげで拾った試合も多く、無駄の無い技構成だった。
メタモン
メタモン@拘りスカーフ
実数値 155-x-x-x-x-x
技 へんしん
竜王戦最強格の1匹。
主に対ザシアン、黒バドレックスに対して有利なポケモンとしてメタモンを採用。
ザシアン入りの構築には、眼鏡ムゲンダイナで相手のポケモンの体力を削り、ザシアンが出てきてムゲンダイナを処理された後にメタモンを投げて勝つプランを心掛けた。
黒バドレックス入りの構築には、ムゲンダイナ+アシレーヌorウーラオスと共に選出し、相手の黒バドレックスをコピーして勝つ試合が多かった。
ザシアンや黒バドレックス共に身代わりの採用率が高く、いかに身代わりを残さないまま対面できるかが勝利に繋がった。
テッカグヤ
テッカグヤ@食べ残し
実数値 193-x-124-130-130-124
技 火炎放射/宿り木の種/身代わり/守る
調整意図
最速
16n+1
C:167-136ザシアンに対して火炎放射+ダイバーンが乱数83.59%
霊獣ランドロスや日食ネクロズマに有利かつ、宿り木の種で様々な構築を誤魔化せる点を評価し採用。
努力値、技構成に関しては、テッカグヤミラーやナットレイ、日食ネクロズマ、ザシアンを意識して最速+火炎放射を選択。
C=Dな為、BBでCが上昇してしまうが、C130にすることによってザシアンに対しての火炎放射+ダイバーンの乱数がかなり変わる為、仕方なくこの配分にした。
実際はザシアン入りに対してテッカグヤを投げる事は一、二回ほどしかなかったため、調整が活きることが無かったため反省。
BBでDが上がることによって、ムゲンダイナへの受けが遂行しやすくなる可能性があるため、C<Dにした方が良かった。そもそもテッカグヤが殴ってポケモンを倒すことがレアケース。
テッカグヤの選出誘導性能の高さから、相手の電気枠(主に原種サンダー、レジエレキ)を誘いやすく、ムゲンダイナと霊獣ランドロスを通す事に貢献してくれた。
余談だが、テッカグヤの枠は元々、受けループ寄りのムゲンダイナを崩す枠であり、他の候補として瞑想身代わりクレセリア等を試していた。
悪ウーラオス
悪ウーラオス@拘り鉢巻(気合の襷)
実数値 175-200-120-x-80-149
技 暗黒強打/インファイト/不意打ち/雷パンチ
一番最後に採用したポケモン。
上記の5体までで
・ミュウツー、黒バドレックスに有利がつく
・日食ネクロズマ+カプ・レヒレの並びに選出できる
・白バドレックス入りに選出できる
ポケモンを探しており、雷パンチ悪ウーラオスを採用。
ウーラオスミラー等に出す予定がなく、Sに性格補正を掛けなくても日食ネクロズマのSを抜くことが出来る為、火力を重視し意地っ張りでの採用。
上記で求めていた条件を実戦でもクリアしてくれた。
また、やや対策が薄めであったカイオーガに対しても、ムゲンダイナ+後投げウーラオスの不意打ちで処理することができ、柔軟な立ち回りができるポケモンだった。
持ち物はメインロム、サブロムで拘り鉢巻、気合の襷で使用した。
本当は両方とも気合の襷を持っている予定だったが、登録ミスにより拘り鉢巻。鉢巻も優秀な持ち物だったのでセーフ。
予選前日まで弱点保険ウインディや怒り挑発エースバーン等が入っていた。
成績
TN けんこソード 最終1775 最高1800
勝敗 29-7
TN dawn 最終1811 最高1846
勝敗 31-7
所感
環境のムゲンダイナは黒いヘドロ+コスモパワー+自己再生+火炎放射+身代わりor自己再生のような受け思考のムゲンダイナが多かった。
その認識から火力のあるムゲンダイナを想定した動きをされなかった為、高い勝率を出すことができたと感じた。
ムゲンダイナミラーでこちらが突っ張ってもギリギリ合法な環境で助かった。
ラッキーが相手にいる事によってTODでの勝利が見込めず、こちらが崩しに行く手段でしか勝ち筋を望めない。その為、こちらの選出がムゲンダイナ+ランドロス+テッカグヤに限られてしまう。
相手のムゲンダイナがダイマックス砲を持っているとランドロスが倒されてしまう為、いかに剣舞の択を合わせ、ダイマックス中にテッカグヤを倒しながらSを上げるかという要求値の高い行動をしなければならなかった。
ザシアン+サンダーへの回答を予選開始まで持ち合わせておらず、雑にメタモン投げれば勝てると心のどこかで思っていたが、そう甘くなかった。
想定していたゲームプランとして
- 相手のザシアンをメタモンがコピーして勝つ
- ランドロスがダイジェットして相手のザシアンを上から殴って勝つ
の2パターンがあると考えていた。
その為、ほとんどの場合こちらの選出はムゲンダイナ+ランドロス+メタモンに限られる。
しかし、相手が初手サンダーを出してきた時にこれらのプランが取りづらく、負けてしまうことが多かった。
まず、「相手のザシアンをメタモンがコピーして勝つ」プランについて述べる。
このプランを遂行するには、ザシアンに身代わりを貼らせたままメタモンと対面させないことが求められる。
だが、初手ムゲンダイナvsサンダーになってしまうと、相手のザシアン引き身代わりを考慮したら、こちらはダイマックス砲とヘドロウェーブを押すことができなくなってしまう。こちらが強い技を押していないと相手の珠サンダーのDMでムゲンダイナもろともこちらのポケモンが全て倒れてしまう。
では次に、「ランドロスがダイジェットして相手のザシアンを上から殴って勝つ」プランについて述べる。
このプランはザシアンが出てくる前にランドロスがダイジェットをしつつ1匹倒している必要がある。しかし、ランドロスvsサンダーの対面では、ランドロス側はサンダーのダイジェットを2回耐えることが出来ず、ダイロックを押さないと勝てない対面である。相手のサンダーがプレッシャーかつ特性発動順でS順が分かればダイジェット+ダイロックでサンダーを処理することできるが、相手のサンダーが臆病CSだった際はランドロスが処理されてしまうので現実的ではなかった。
以上の事を踏まえ、解決策として眼鏡ムゲンダイナでザシアンの起点にならない技(火炎放射)を押しつつサンダーを削り、ランドロスのダイジェットやサンダーをメタモンでコピーして対処する事にした。
前提として眼鏡ムゲンダイナの火炎放射のダメージが
- 無振りサンダーに対して 90~106 ダメージ 54%~64% 確定2発
- D4振りザシアンに対して 146~174 ダメージ 87.4%~104% 瀕死率28.1%
このダメージから、ダイマックス砲を警戒してDMを切らず、ザシアン素引きやボルトチェンジを押した際には大きい被害を与えることができ、ダメージレースに勝ちやすくなる。
また、相手のサンダーがDMを切りダイジェットを押してきた際、ムゲンダイナはダイジェットを一回耐え、火炎放射を受け、次のターンにダイジェットでムゲンダイナを処理する行動となる。そうした場合、死に出しランドロスがDMからダイウォール、ダイジェットから展開できるようになる。
この解決法を試合消化終盤で2回ほど実戦し、勝利することができた。
厳密にはサンダーが電磁波や怪電波を持っていたり、相手の構築次第で立ち回りが変わってしまうので、あくまで勝率が高そうな行動の一つとして捉える必要がある。
・ボーダーが高すぎる。
1900が出たという話や1870でも2位圏内ではないという事を聞き、残りの対戦消化を全勝しても届かないのではないかと思い、潜るのをやめてしまった。
私も17連勝をして竜王戦星人になった気でいたが、ホンモノの竜王戦星人があまりにも強く、ボーダーに近づく事すら諦めてしまったので自分が人間であることを実感した。
感想
竜王戦はとても楽しいルールで、本選に出たいという気持ちで今回の予選と前回のカンムリビギニングに臨んでいたので悔しいです。
しかし、普段からランクバトルをしていなかったので基礎的な能力が足りていないと実感することが出来たので良い機会となりました。
第4回の竜王戦予選があるときはまたしたいと思います。
けんし @saya_ken8823
竜王戦 Dragon Cup 事前考察 キャラランク 11/20
11/20現在の竜王戦キャラランク
~禁止伝説枠~
S 明確なメタが存在せず、それすらも跳ね除ける性能を持つ。
A 強力かつ対策必須だが、それ故に対策されがち。環境の中心。
B Aから一段落ちるが構築の軸になり得る。
~一般枠~
S 強力かつどの構築にも入りうる。
A 汎用性を落とさず、一般枠、伝説枠とも撃ち合える性能を持つ。
B 特定の伝説に圧倒的に有利。(性能自体はC+くらい。Bというランクは省略)
C 伝説枠と撃ち合うには汎用性を落とす必要があるが、一般枠に対しては十分なスペックを持つ。
D 伝説以外に特定の役割や、汎用性がかなり落ちるも独自の性能を持つ。
E Bに比べ汎用性を格段に落として伝説に有利。またはS,Aランクに不利だがB,C,Dに役割がある。基本選出に組み込むことは避けた方がいい。